映画アクト・オブ・キリングを観る

映画アクト・オブ・キリングを見る。

対話会を開催するので、まずは見ておこうと。

感想から言ってしまうと、非常に後味が悪い映画だ。

人間が持つ悪魔性というものは、状況が作り出すことができるからだ。

つまり、普通の人が悪になるということだ。

 

プログラムを買って読むと「サイコドラマ」「ロールプレイ」「演劇療法」という言葉を使う人がいるが、この映画には癒しの要素はない。

ただ事実を事実としてあぶりだして終わりだ。

ドキュメンタリーとしては秀逸なのだろう。

映画公開から思ったほど話題にならないのは、観る人を選ぶ映画だからだろうか。

 

心理セラピストの視点からいえば、「問題だけ引きずりだして、はい終わり」というなんとも残忍な感じだ。

ここには癒しの要素はない。光の要素もない。あるかもしれないけれど感じられなかった。

多くのセラピーの現場では、問題を見つけて、それが解決に向かうための癒しや希望が提示されることがほとんどだ。

 

そして、セラピーの現場では被害者の立場にいる人か加害者でも自分に問題があると自覚している人が参加する。

加害者であり勝者である人がその場にいることはない。

とても特殊なケースで斬新だ。

監督は人権団体に頼まれて仕事をしている。

加害者が悪だという視点があるだろうから、加害者に何か気づかせようという意図があったのかもしれない。

なんともいえない気持ち悪さがある。

 

人間が人間として成り立つ為には、個人が頭と体を使うことが大切だ。

人間が悪になるには簡単だ。頭と体を切り離せばいい。

頭を担当する人と、体を担当する人が違えばいいのだ。

つまり、指示を与える人と実行する人が別であると、簡単に本能としてのタブーを犯せる。

 

虐殺をおこなったアンワルさんに起きた変化は興味深い。

縄張りを侵されて生存の危機を感じて自分たちを守るために虐殺を行なっている。

その正当化のためにあらゆる言い訳の言葉で自分を守っている。

それでも辛い時には酒、マリファナ、ダンスなどで一時の幸せを求める。

金で贅をつくすのもそうだ。

加害者側も悪いことをしているとどこかで感じているのだ。
(それがない人もいるがそれは例外です。)

同族を殺すって自然界でも滅多にないことだしね。

これは本能的なものだと考えています。

 

体が感じる本能的なものを頭で考えて別の何かを作り出す。

それで何でもできちゃうのが人間であり、非人間的でもある行為が起きる。

ここに違和感を感じているのだろう。

 

出てくる人がみんな悪に見えた。それも恐ろしい。

自分の中にある悪を見てしまったからであろう。

 

日本でも、数十年前に加害者になり被害者にもなった経験がある。

日本が被害者になった時の外国の加害者たちもどう感じているのだろうか。

とあるセラピーでは、このような大きな事件があった時に、それが直視できるのに三世代必要だと言われている。

だから最近、その手の深いドキュメンタリーや映画も作られている。

 

この映画こそ対話がないとなんともならんわ。

そして、対話することで人間の深い業にも触れて、その業とうまく付き合う自分を見つける必要がある。

人間は誰もが独裁者であり、聖母でもある。

光と影を直視する。

そこからしかみえない答えがあるはずだ。

それと真摯に向き合う。セラピーの技法も使おう。

6/1映画と対話から学ぶ深層心理学講座〜アクト・オブ・キリング〜

人間は興味深い存在ですね。

 

人の心を扱う仕事をしている人に観てもらいたい作品です。

 

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発見編
第77期 6月 7日(土) 8日(日)
活用編
第29期 5月24日(土)25日(日)
第30期 6月21日(土)22日(日)
http://www.yoriyoku.com/source/


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