対話型ファシリテーションの手ほどき勉強会

「なぜ?」と聞かない質問術という対話術です。

今回の勉強会の主催者である舟之川聖子さんがfacebookでススメていて直感的に購入。

勉強会をやりたいという書き込みを読み、ナチュラルメディカル東京で開催してもらいました。

結論から先に言うと「事実はとても優しい」ということがよくわかる方法です。

プロセラピストの上田正敏です。

カウセリング、セラピー、コーチング、リーチング、ファシリテーション・・・もう様々なことを学び実践してきました。

その中でもこの方法は僕にとっては斬新でした。

言葉の基本って5W1Hです。

when(いつ) where(どこで) who(誰が) what(何を) why(なぜ) how(どうしたか)

この問いから言葉を紡ぎ出すことができるようになります。

この対話型ファシリテーションでは、whyとhowを封印する質問術とも言えます。

なぜ?

どうして?

この言葉を使わずに

いつ?

誰?

どこで?

何?

という基本4つの質問で対話をする手法です。

僕はこれは事実を明らかにするインタビュー法ではないかと思いっています。

 

日本人は事実を明らかにする言葉を知らない。

 

映画FAKEを観てそれを強く感じました。(その時のブログはこちら

ワイドショーを見ていても、事実を明らかにするような質問をするレポーターはいません。

国会を見ていても、事実を明らかにするような質問をする議員はいません。

そう、僕たちは事実を知るための質問を知らないだけなのです。

知らなければ学べばいいだけの話。

そして、事実を明らかにして、相手に気づきを促す可能性をこの本に見出したのです

 

なぜ?whyを使わないのかといえば、「なぜ?」というのは人を責める気持ちが入る可能性が大きいから。

例えば夫婦喧嘩を思い浮かべると

「なんでなの?どうしたなの?」

と繰り返していればケンカできます(笑)

うちの奥さんからこれを繰り返したら、適当に謝って、適当な言い訳を言うだけです。

人は責められると嘘をつきます。

これは自分の自我を守るための防衛反応ですね。

 

事実以外に何があるかといえば、感情、思考、行動です。

人間を理解するのにこの4つにわけるとわかりやすいのです。

事実があり、感情があり、思考があり、行動があります。

「なぜ?」という質問は感情や思考を深堀するには大切な質問です。

ただ感情や思考というものは、事実ではありません。

自分の内面で起きていることだから。

 

東洋思想だと、事実は実、嘘が虚です。

正確にいえば、見える世界は実、見えない世界が虚です。

 

数学の世界だと虚数がありますね。イマジナリィナンバーです。

現実にはない空想の数を作ると、物事の現象を数式で表すことができます。

現実 = 事実 + 空想

この理論のお陰で、今使っているパソコンやスマホは動いています。

たとえ話が難しくなってきました・・・

 

今回の勉強会で、「なぜ?」「どうして?」を排除した聞き方をすると脳が楽なのです。

考えなくて話をすればいいのです。

ただ思い出して話すだけ。これが本当に楽。

自分の中で事実を話すだけだから。

 

「なぜ?」「どうして?」と言われると考えなければなりません。

本当は考えてもいなかったのに、考えてから言葉を言うので「嘘」が入る隙間ができます。

それが事実を捻じ曲げていくことになりかねません。

だって、記憶って思い出すたびに変わっていくものだから。

 

事実を話しているだけでいいのかというと、本当にそうなのです。

事実を話しているうちに、自然に自分の中から感情や思考が浮かび上がってきます。

考えてでてくるのではなく、自然と湧き出てくるのです。

これは作りようがない素直な気持ちがでてくるんですね。

実際にワークをしていて驚きました。

 

この本では事実からの話を地上戦。

空想の話を空中戦と呼んでいます。

空想は感情や思考も含まれます。

 

普段どれだけ空中戦をしているのかが改めて感じました。

ほとんどの会議が無駄という話を聞きますが、それは空中戦をしているから。

誰かの感情と感情の対立、誰かの思考と思考の対立。

事実と選択と行動というシンプルな構造で会議が行われることは少ないのです。

時間の無駄がいかに多いか。

無駄が悪いわけでなく、その無駄に付き合わされるのが問題なのです。

 

カウンセリングの現場の話をすれば、起きてもいない未来に恐怖し、もう変えられない過去を嘆き続けている。

時にはそれは必要なんだけど、ずっと同じことをしていても変わりません。

今ここを大切にしていない生き方になりかねません。

僕のセラピーで心がけているのは、今ここにいれるようにすることだけといっても過言ではありません。

地上戦は今ここの事実、空中戦は未来だったり過去だったり想像の世界です。

 

久々に気づきの多い講座でした。

講師が教えたいことを教えるファシリテーションではなく、参加者が気付いていくファシリテーションが僕好みであり評価が高いです。

「あり方が・・・」と言い出したら要注意です。

そんなもんは想像の世界です。事実ではありません。

 

聖子さんのファシリテーションをテンパリテーションと名付けました。

ファシリテーションってシステムを学んでできるような技術じゃないのです。

彼女の本気が作る場がステキなんですね。

その場にいるだけで学びは起きる。

参加者が勝手に学んでいきます。

彼女は構成型の講座の作り方だけど運営が非構成なのがいいのかもしれないな。

 

そしてステキな参加者の方々ありがとう!

気づきをたくさんいただきました。

実習で話したことが僕の大きな変化をもたらしています。

14519663_1207375865985788_6952887404536933956_n

また、勉強会を企画したいですね。

この言い方は想像ですね(笑)

企画します。聖子さん今ここでオファーだしました。よろしく。

これで事実となるか。(追記:事実になりました!)

 

聖子さんがこの勉強会のレポートをアップしました。

 

そして、この考え方も含めたカウンセリング講座を作る僕の野望。

これも実際にやっていきます。2日間かけて実践型の講座を作ります。

 

最後に勉強会に使った本を紹介しておきます。

紹介文は僕の書いたアマゾンの熱いレビューを見てください。

 


“対話型ファシリテーションの手ほどき勉強会” への3件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください